建設工事の適正な施工と建設産業の担い手の育成・確保を図るための建設業法等改正案の審議が1日の参院国土交通委員会で始まった。改正案は、業種区分への「解体工事業」の新設、施工体制台帳の提出義務の拡大などが柱。3日の国交委での質疑を経て参院を通過する見通し。議員立法の公共工事品質確保促進法(品確法)改正案は3日の国交委で委員長が提案し、同日に建設業法等改正案と一体的に審議される見通しだ。
建設業法と入札契約適正化法を一体で見直す建設業法等改正案は、議員立法の品確法改正案とともに、建設産業の担い手の育成・確保が最大の狙い。いずれの法案も参院先議とすることで、今通常国会での早期成立を目指す。
建設業法等改正案では、適正な施工の確保を図るため、建設業許可の業種区分に「解体工事業」を新設し、解体工事を施工する際に安全管理や技術者の配置を義務付ける。下請け契約額の総額3000万円以上(建築一式は4500万円以上)の工事で作成を義務付けている施工体制台帳は、公共工事であれば下請金額に関わらず提出を義務付ける。
また、建設業者と建設業団体に担い手の確保・育成に関する責務規定を設け、講習会の開催や広報活動に自主的に取り組むことを促す。
提供:建通新聞社