国土交通省は、2014年度にCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を直轄の詳細設計付工事で試行する考えだ。調査・設計業務と工事での導入を引き続き試行することに加え、導入の効果が高いことが見込まれる詳細設計付き工事での試行に新たに取り組む。これまでの試行の結果を検証し、費用対効果を含めたCIM導入の優位・適正も整理する。
CIMは、12〜13年度の2カ年で、直轄事業のうち、調査・設計業務30件、工事19件(うち指定工事6件)で試行した。詳細設計付き工事でのCIMの試行は、26日に開かれた「CIM制度検討会」で14年度試行事業計画の中に盛り込まれた。14年度は工事段階でのCIMの導入効果を検証するとともに、目的と対象を明確にして新たな工事と調査・設計業務の試行に取り組む。詳細設計付き工事については、発注者が試行案件を指定する「指定工事」とすることを念頭に、対象工事を選考する見通しだ。
制度検討会ではCIM導入に向けた制度面についても検討している。26日の会合では、3Dモデルを活用した契約について、現行の製図や電子納品の基準が対応していないことを今後の課題に挙げた。また、3Dモデルからの数量算出は、精度が確認されたとして、現行の数量算出基準の適用を拡大し、業務・工事での利活用拡大を図る方向性を示した。
提供:建通新聞社