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2014/02/26

参加者の見積書 予定価に反映 見積活用方式 国交省・営繕工事

 国土交通省は、入札不調・不落が発生した営繕工事で試行する「見積活用方式」の運用マニュアル案をまとめた。営繕工事における標準積算と実勢価格の乖離(かいり)を埋めるため、入札参加者に見積書を提出してもらい、提出された見積価格の平均値を予定価格に反映させる。入札参加者が採用する予定の協力会社の見積もりなどで見積価格の根拠を確認する。
 見積活用方式は、入札不調・不落の増加に対応するため、同省が1月にまとめた「公共事業の円滑な施工確保対策」に盛り込まれたメニューの一つ。入札不調・不落が目立って発生している公共建築工事で、入札参加者に見積もりの提出を求めることで、実勢価格を予定価格に反映させる。
 同方式を試行する工事は、既に不調・不落となった工事とし、公告時に対象工事であることや、数量書に見積もりを求める工種を明記する。公告後、最低10営業日以上の見積期間を設ける。見積もりの対象項目は、直接工事費のうち、内訳書か現場条件などから標準積算と乖離がある▽材料単価▽複合単価▽市場単価▽見積単価―とする。
 入札参加者は、見積書とともに、採用を予定する協力会社(下請業者、専門工事業者、製造業者など)から集める見積もりを根拠資料として提出。発注者は、根拠資料やヒアリングの内容などを検証し、妥当性が確認できた見積価格の平均値を予定価格に反映させる。
 落札者には、工事契約後1カ月以内に実際に下請けと契約した価格の提出も求め、入札前に提出した見積価格との間に大きな差額がある場合にはその理由も確認する。

提供:建通新聞社