厚生労働省は、建設・介護・保育・介護分野などの人材不足解消策を省内で検討する「人材不足分野等における人材確保・育成対策推進会議」(座長・佐藤茂樹副厚労相)を設置し、19日に初会合を開いた。関係部局が人材不足に関する共通認識を深め、対策を強化するのが狙い。2015年度予算の概算要求に検討の結果を反映させる。
初会合では、職業安定局が建設業を取り巻く人材不足の現状を説明。建設業の技能労働者数がピークの1997年から26%減の335万人になっていることや、建設就業者の3割が55歳以上になるなど、他産業を上回るペースで高齢化が進んでいる現状が報告された。 また、新規学卒求人に対する充足率は50・2%にとどまるなど、若年入職者の減少も大きな課題になっていると説明した。
こうした建設業を取り巻く環境を踏まえ、同局が現在進めている施策についても報告。ハローワークで就職面接会や事業主向けセミナーなどを開催する「建設人材確保プロジェクト」や、職業訓練や技能実習を支援する「建設労働者確保育成助成金」に加え、雇用拡大や処遇改善に取り組む建設業者が支援を受けられる「地域人づくり事業」の内容などを説明した。
提供:建通新聞社