消費税率引き上げに備えた経済対策の財源となる政府の2013年度補正予算が、6日の参院本会議で可決、成立した。補正予算の総額は5兆4654億円で、競争力強化策に1兆3980億円、防災・安全対策の加速に1兆1958億円、低所得者・子育て世帯への影響緩和などに6493億円を盛り込んでいる。一般会計ベースの公共事業関係費としては1兆0392億円を計上している。
13年度補正予算は、消費税引き上げ後の景気の下支えを目的に編成されたもので「15カ月予算」として14年度当初予算と一体的に執行される。
補正予算のうち国土交通省関係の主な予算は、復興、防災・安全対策の加速に5598億円を配分。防災・減災や社会資本の老朽化対策に2530億円、地方の老朽化対策と事前防災対策の集中支援(防災・安全交付金)に1847億円、公共土木施設の災害復旧等事業に991億円などを計上している。
競争力強化策には2953億円を盛り込み、交通・物流ネットワークなどの都市インフラ整備に798億円、社会資本整備総合交付金に1310億円、地域づくり・まちづくりに121億円などを計上している。公共事業の発注平準化措置としては、国庫債務負担行為(ゼロ国債)に2382億円を確保し、効率的な事業執行も図る。
このほか、農林水産省が農業農村整備事業(農地の大区画化・汎用化)などの公共事業関係費に1728億円、厚生労働省が医療施設・社会福祉施設・水道施設の耐震化・老朽化対策などに1243億円を計上。文部科学省は、国公私立学校の耐震化と老朽化対策に2007億円、国立霞ケ丘競技場の改築準備に208億円などを盛り込んでいる。
提供:建通新聞社