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中央ニュース

2014/01/27

外国人技能実習生の受入拡大 15年度初頭から緊急措置 閣僚会議で3月まで検討

 建設産業における外国人労働者の活用を議論する関係閣僚会議の初会合が24日に開かれ、2020年東京五輪関連の建設需要への対応を視野に、2015年度初頭から外国人向け技能実習生の受け入れ拡大に向けた緊急措置を時限的に講じる方針が確認された。会議では、外国人技能実習制度の受け入れ期間の延長や再入国の容認、受け入れ人数枠の拡大などを念頭に、3月末に緊急措置の具体的な内容を固める。
 初会合では、太田昭宏国土交通相が▽建設投資の縮小に伴う技能労働者の減少▽技能労働者の高齢化▽若年入職者の減少―などを要因に、建設産業が構造的な担い手不足に陥っている現状を説明。就労環境の改善などの対策を講じるとともに「外国人技能実習生の活用促進も有効な対策の一つ」として、緊急に措置する必要性を訴えた。
 太田国交相は、技能実習制度の活用拡大で、東京五輪関連の建設需要などへの対応とともに、国内の建設企業が海外に展開する際、「現地の担い手確保が容易になるなどの効果も期待される」とした。
 会議では、外国人技能実習生の受け入れ拡大に向け、現行3年間となっている受入期間を5年間に延長したり、帰国した実習生の再入国の容認、現行で常勤職員の20分の1と規定されている受入人数枠の拡大など、建設業界からの要望を踏まえ具体策を詰める。
 今後、関係省庁の局長級で検討を深め、3月中に緊急措置の内容を決める。6月までに関係する入国管理法の見直しなどの必要な措置を講じるとともに、15年度初頭から外国人技能実習生の受け入れを拡大できるよう、受入機関の準備も進める。
 外国人技能実習制度は、事業協同組合などの監理団体の責任と指導の下で外国人技能実習生を受け入れ、各企業が技能実習を行う仕組みで、建設関係では21職種での受け入れを認めている。12年度の建設関係の技能実習申請者は、中国が最多の3253人で、ベトナムの491人、フィリピンの392人、インドネシアの313人などが続いている。08年度以降は減少傾向にあったものの、12年度は建設投資の回復などを反映して申請者数が2割超増加している。

提供:建通新聞社