復興庁は、24日に閣議決定した2014年度当初予算案の東日本大震災復興特別会計に2兆2441億円を盛り込んだ。前年度と比べ22・7%の減少。復旧・復興の進捗(しんちょく)に伴い、東日本大震災復興交付金、災害復旧事業、災害廃棄物処理費などが前年度から減額された。他府省所管分も含めた復興特会全体の計上額も16・8%減の3兆6464億円となった。
14年度当初予算が成立すると、政府が集中復興期間(11〜15年度)に支出すると見込んでいる予算枠25兆円のうち、既に約23兆円が予算措置されることになる。復興庁では、13年度補正予算案と14年度当初予算案の総額4兆2102億円で被災地の復旧・復興を加速させるとしている。
具体的には、災害廃棄物処理の進捗に伴って予算を縮小させる一方、住宅再建と復興まちづくりの本格化を図る。東日本大震災復興交付金に3638億円、災害復旧事業に5855億円、復興道路・復興支援道路の整備等に1706億円などを計上している。
除染については、国直轄と市町村の除染に2582億円を盛り込んだ。福島県などの汚染廃棄物対策地域内の廃棄物の処理事業に1330億円、中間貯蔵施設の整備に1012億円なども計上している。
また、復興特会に計上された他府省所管予算は1兆4023億円で、このうち1159億円を学校の耐震化事業やインフラの津波対策などの「全国防災事業」に配分する。
提供:建通新聞社