UR都市機構は、建築分野の工事(建築、設備、保全)で多様な発注・入札方式を検討する。品質確保や業務のさらなる効率化などが目的で、URでの総合評価方式の実施結果を検証しつつ、国内外の動向も把握するなどして方向性をまとめる。2014年1月末に関連業務の委託先を決めて作業を進め、同年7月中に成果を得ることにしている。
URはこれまでも、建築分野の工事で設計・施工一括発注や性能発注などを導入。総合評価方式は4タイプ(A〜D)を使い分けつつ、新たに入札前価格交渉方式の試行にも乗り出した。
一方、国土交通省は総合評価を「施工能力評価」と「技術提案評価」に2極化するとともに、有識者懇談会を通じて▽技術提案競争・交渉方式(仮称)▽若手技術者の配置を促す入札契約方式▽地域のインフラを支える企業を確保するための入札契約方式―などを検討中だ。
1月末に委託先を決める関連業務(件名=建築工事等における多様な発注方式・入札方式に係る調査検討業務)は、URが発注した「総合評価方式の結果分析」や、国内外の「総合評価方式や新しい発注・入札方式の動向調査」「今後の多様な発注・入札方式の取扱方針(案)の検討」が柱。
このうち総合評価の結果分析では、11〜13年度に建築・設備と住宅経営(保全)の各部門が発注した工事の▽落札状況▽評価項目の選択状況▽評価結果(技術、価格)▽評価結果や応札率などと工事成績評定点との関係―を整理する。総合評価などに関する国内外の動向調査では、国交省や海外などの最新の状況を把握して、URが導入する場合の課題などを探る。
今後の多様な方式の取扱方針(案)の検討を含め、14年7月31日納期で業務成果をまとめてもらう。
提供:建通新聞社