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2013/10/27

ひび割れ遠方検出に32技術 国交省

 国土交通省は、老朽化対策に役立つ点検・診断技術として公募した「コンクリートのひび割れについて遠方から検出が可能な技術」について、実用化段階にあるカメラ・レーザー・ロボットを活用した技術を32件選んだ。11〜12月に国所有の施設で試行し、従来の手法で行った点検・診断などと比較する。その結果は、年内をめどに立ち上げる「NETIS点検・診断サイト(仮称)」で2014年1月以降に公表する。
 選定した技術は▽カメラを活用=24件▽レーザーを活用=4件▽ロボットを活用=4件―の内訳。遠方から特殊なカメラで撮影したインフラのひび割れをコンピューターで解析したり、無人のラジコンヘリなどを使ってひび割れを検出する技術などが多い。また、橋梁、河川、港湾などの土木インフラだけでなく、建築物に使える技術もある。
 提案者が費用を負担し、点検・診断を既に終えた国所有の施設で11〜12月に試行。精度や経済性を新技術活用評価会議で審査した上で、NETIS点検・診断サイト(仮称)に掲載する。
 国交省では、コンクリート以外の構造物についても、適切なテーマを設定した上で2013年度中に再度公募する予定。
 選定した「コンクリートのひび割れについて遠方から検出が可能な技術」と応募者(共同開発者含む)は次の通り。
【カメラ】
 ▽コンクリート構造物のクラック自動抽出システム―アルファプロダクト▽デジタルカメラによるコンクリート表面遠隔調査手法―環境総合テクノス、関西電力▽外壁点検機スーパーアイ―日本総合住生活、昭和電気研究所▽ウェーブレット変換を用いたひび割れ画像解析技術『t.WAVE』―大成建設▽デジタルビデオによる遠方自動撮影システム―東設土木コンサルタント、東京電力、計測検査、ジーテック▽振動制御型船上点検システム―東設土木コンサルタント、東京電力、ジーテック
 ▽走行型トンネル撮影システム―東設土木コンサルタント、ジーテック、R・W▽デジタルカメラによる遠方自動撮影システム―東設土木コンサルタント、ジーテック▽遠方撮影デジタル画像による構造物のひび割れ計測・点検システム―ウエスコ、ズームスケープ、山口大学工学部知能情報工学科浜本・藤田研究室▽高所・橋梁点検ロボットカメラによる損傷計測把握―日立アドバンストデジタル、三井住友建設▽超高精細画像を用いたコンクリート構造物点検システム―西日本高速道路、西日本高速道路エンジニアリング関西、西日本高速道路エンジニアリング中国、西日本高速道路エンジニアリング九州、フジエンジニアリング、エルゴビジョン
 ▽コンクリート構造物におけるクラック形状自動抽出システム―構造計画研究所、NECネッツエスアイ▽デジタル画像による分析・撮影支援システム―中部EEN、アイエムソフト、ケミカル工事、新日▽写真計測ソフト(フォトカルク)を用いたクラック計測―アイティーティー▽デジタルカメラによる構造物画像診断システム―補修技術設計
 ▽Actis(アクティス)―保全工学研究所、ジーエムシー▽デジタルカメラ画像処理を用いたコンクリートのひび割れ計測―大林組▽ギガピクセル画像撮影システムを用いた遠隔高精度ひび割れ検出法―計測リサーチコンサルタント、長崎大学大学院工学研究科インフラ長寿命化センター▽橋梁点検カメラシステム視る・診るによるひび割れ幅測定技術―シビル調査設計、インテス▽長距離クラック撮影カメラ―坂田電機▽壁面映像による連続写真の可視化と異常規模画像解析システム―ディ・エス・ディ、管路情報活用有限責任事業組合、ビー・ネット・コム▽ニューロ視覚センサによるひび割れ検知技術―テクノス▽走行型高速3Dトンネル点検システムMIMM(ミーム)―パシフィックコンサルタンツ、計測検査、ニュージェック、ウエスコ、iシステムリサーチ▽浅海底観測システム―朝日航洋、国立環境研究所環境計測研究センター
【レーザー】
 ▽レーザー法によるトンネル壁面連続画像撮影―日本工営、農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所、ウォールナット▽ひび割れトータルステーション画像計測システム―コンピュータ・システム▽3Dレーザースキャナーを用いた覆工コンクリート等の変状管理―阪神高速技術、阪神高速道路▽KUMONOS―関西工事測量
【ロボット】
 ▽無人ヘリロボットによるコンクリート構造物のひび割れ検出技術―ルーチェサーチ、広島工業大学十河研究室▽狭小空間点検ロボットmoogle―大和ハウス工業、三菱電機特機システム▽小型無人飛行装置によるコンクリート面の撮影技術―アスコ▽無線飛行体によるひび割れ検出システム―富士建

提供:建通新聞社