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中央ニュース

2013/10/03

5兆円規模で補正予算 老朽化対策と復興加速化が柱

 政府は1日、2014年4月1日の消費税率引き上げと、引き上げに伴う経済への影響を緩和するための経済対策を閣議決定した。経済対策の柱となるのは5兆円規模の13年度補正予算。この中で、東日本大震災の被災地の災害復旧、社会資本の老朽化対策、東京五輪に対応する交通・物流網の整備などを中心に公共事業費を盛り込む。政府は、13年度補正予算と14年度当初予算を一体で編成し、12月上旬までに作業を終えるとしている。
 政府は、今回の経済対策により、消費増税に伴う駆け込み需要と反動減を緩和するとともに、景気の下振れリスクにも対応し、経済成長の底上げを図るとしている。補正予算の規模は、2014年度4〜6月期に見込まれる消費増税の反動減を上回る5兆円規模とする。
 経済の競争力を強化するため、中小企業に対する投資補助金、エネルギーコスト対策などに加え、五輪開催に向けた物流・交通網の整備に着手する。また、被災地の災害復旧の加速化や学校施設の耐震化、社会資本の老朽化対策にも重点的に予算を配分する見通しだ。
 また、消費税引き上げ前後の駆け込み需要と反動などの影響を緩和するため、住宅取得に関する給付措置も実施する。年収500万円以下の住宅購入者に10〜30万円を給付するため、総額3100億円を補正予算案に盛り込む。

「耐震改修促進で投資減税」

 経済対策のもう一つの柱となるのが大規模な投資減税措置。建設関連では、耐震改修投資促進税制を創設し、改正耐震改修促進法で耐震診断が義務付けられた既存建築物を対象に、14年4月1日〜17年3月31日に改修工事を行った場合に、固定資産税の減額措置(2年間2分の1)を受けられるようにする。
 また、臨時国会に提出する産業競争力強化法(仮称)に基づいて創設する「生産性向上設備投資促進税制」の中で、既存建築物の省エネ改修投資を促進するための特例措置も設ける。同法の施行から17年3月31日までに省エネ性能の高い断熱材や設備を導入すると、即時償却か税額控除などの特例措置を受けられるようにする。

提供:建通新聞社