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2013/09/06

円形交差点「ラウンドアバウト」 検討委で計画・設計の課題整理 国交省

 国土交通省は、信号機を設置しない円形交差点の一つ「ラウンドアバウト」の導入について検討する有識者会議を設置し、4日に初会合を開いた。ラウンドアバウトを計画・設計する上で課題となる交通容量や自転車・歩行者への影響などを整理し、導入を検討する地方自治体などに参考にしてもらう。静岡県焼津市や滋賀県守山市で社会実験も行う見通しだ。
 ラウンドアバウトは、円形平面交差点の中でも環道の交通が優先される交差点で、環道に通行車両がなければ一時停止なしに流入することができる。英国では1960年代から研究が進み、93年にガイドラインが発行された。その成功実績に基づき、米国、ドイツ、オーストラリアなどで導入が進んでいる。
 ラウンドアバウトの整備で、交差点における車両交通の安全性が向上して交通事故が減少したり、交差点改良に必要な用地が減少する効果などが期待される。
 ただ、国内では、地域の自発的な取り組みにとどまっているため、設置例は海外に比べ少なく、通行方法も認知されていない。このため、国交省が設置した「ラウンドアバウト検討委員会」では、国内の道路特性を踏まえ、ラウンドアバウトを整備する際の技術課題などを検討する。
 具体的には、安全性や快適性に考慮した環道、エプロン、交通島の設計の考え方を整理。12年度に社会実験を行った長野県軽井沢町の成果に加え、新たに静岡県焼津市と滋賀県守山市にラウンドアバウトを整備し、課題や効果などを検証するとしている。
 
提供:建通新聞社