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中央ニュース

2013/06/10

社会資本整備に新たな基本方針 強靱化や老朽化対応に方向性 政府が骨太方針素案

 政府は6日に開いた経済財政諮問会議で、今後の経済財政運営や2014年度予算編成の方向性を「骨太方針(仮称)素案」として提示した。社会資本をめぐる防災・減災対策、老朽化対策、民間資金の活用などの課題に対応するため、新たな社会資本整備の基本方針を策定することも明記。選択と集中の徹底、民間資金の活用、維持管理技術の開発促進などについても、それぞれの方向性を明確にする考えを示した。政府はこの骨太方針に基づき、今夏に中期財政計画と14年度の概算要求基準を策定する。
 素案は、主な歳出分野として一般会計に占める割合が高い社会保障、公共事業、地方財政の3分野を挙げ、聖域なき事業の見直しを図ると明記。公共事業については、財政制約、人口構造の変化、巨大災害、社会資本の老朽化などの課題に対応した「21世紀型の社会資本整備」の実現に向け、新たな基本方針を策定するとした。
 その上で、国際競争力を高めるインフラ(首都圏空港、国際コンテナ戦略港湾、三大都市圏環状道路など)など、民需開発効果や投資効率の高い事業を選択して集中的に投資すべきと指摘。地方はそれぞれ都市計画を見直し、インフラ機能の集約・減量化を可能にするよう求めた。
 社会資本の老朽化については、民間提案を取り入れ、総合的・広域的にアセットマネジメントを推進。維持管理技術の開発を促進し、ICT(情報通信技術)の活用や長寿命化計画の策定などによって、安全性の確保とコスト縮減を同時に実現するとした。
 首都直下型地震や南海トラフ巨大地震などへの備えについても明記。政府として横断的に国土強靭化への取り組みを進める考えを示した。各府省がそれぞれ減災・防災対策の脆弱性評価を行い、事業に優先順位を付け、予算を適正に配分する考えを示した。

提供:建通新聞社