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2013/05/21

深層崩壊調査・モニタリング技術開発へ 全地連が21世紀ビジョン・フォローアップ宣言

 全国地質調査業協会連合会(全地連、成田賢会長)は、「全地連21世紀ビジョンフォローアップ2013―わたしたちが考えるこれからの地質調査業」をまとめた。社会情勢の変化や、自然災害に対する社会的な技術要求と信頼に応える必要があるとして、「市場ニーズに対応した再生エネルギー分野や、放射性物質に関わる環境保全分野への参入に積極的に取り組むべき」とするフォローアップ宣言をまとめた。
 フォローアップは、東日本大震災を契機とした自然災害に対する防災・減災への関心の高まりを背景に、全地連と地質技術者に課せられた期待と責任はこれまで以上に大きくなっていると指摘。地質調査業は調査で得られた知見を集積するだけでなく、利用者のニーズに応じて分かりやすく、的確に地質情報を提供できるシステムを構築することが社会貢献において重要と強調した。
 その上で、市場ニーズに対応するために必要な技術展開として▽深層崩壊に関わる地質調査・モニタリング技術の開発▽効率的な点検技術の開発▽地質情報マネジメント技術―を列挙。今後、取り組みを進めるべき新分野として▽再生エネルギー開発▽放射性物質に関わる環境保全などを挙げた。
 さらに、地域の地形や地質特性に精通した地質調査技術者は、防災対策や街づくりなどを通して地域に密着した社会貢献に積極的に取り組むべきだと指摘。その具体的な活動として▽自然災害や防災に関する啓蒙活動▽避難シミュレーション▽小規模地熱エネルギー開発や地中熱開発▽地域の地形地質特性を踏まえた街づくりへの参画―などを示した。

提供:建通新聞社