国土交通省は、大手建設業55社(総合建設業35社、設備工事業20社)を対象とした2012年建設業活動実態調査の結果をまとめた。国内売上高の総額は前年比3・2%増の12兆3339億円で07年以来5年ぶりに増加した。調査対象企業の常時従業者数は1・7%減の16万0544人で、事務職・技術職・技能職のいずれも減少。このうち、総合建設業の従業者数が1994年の調査開始以降、初めて10万人を割り込んだ。
国内売上高の事業別の内訳は、土木建築工事が4・3%増の9兆2762億円。このうち、公共工事が6・4%減の2兆0125億円となったのに対し、民間工事が7・7%増の7兆2637億円と、前年までの減少傾向から反転した。設備工事は0・6%減の2兆5480億円、建設関連業は6%減の989億円だった。
海外建設事業の契約額は21・6%増の1兆5410億円で、2年連続で増加した。日系企業からの受注が40%増の6199億円、その他の民間企業からの受注が42・1%増の6253億円と大きく伸びた。公共機関からの受注は23・1%減の2959億円だった。
常時従業者数は、総合建設業で2・7%減の9万9584人、設備工事業で0・1%減の6万0950人となっている。
職種別の内訳は、事務職が2・2%減の3万7264人、技術職が1・5%減の10万6807人、技能職が4%減の1万4024人、その他が13・3%増の2449人。
業務部門別では、国内が1・8%減の15万7014人、海外が2・7%増の3530人だった。国内の内訳を見ると、設計・エンジニアリング部門は、機械・プラントの設計に携わる「エンジニアリング部門」の従業員数が大幅に増えたことを受け、5・6%増の1万8553人に増加。
工事現場・作業所や本社・本店、支社・支店・営業所などで建設事業や管理部門に携わる従業者は2・9%減の12万7513人だった。このほか、兼業部門が2・2%減の4689人、研究部門が4・2%減の2417人、関連企業部門が17・7%増の1407人などとなっている。派遣従業者は37・7%増の4547人と大幅に増えた。
提供:建通新聞社