トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2013/04/18

環境産業、市場規模は82兆円、227万人の雇用創出も

 環境産業の2011年の市場規模(売り上げベース)は前年比2・3%増の約82兆円―。環境省が行った推計の結果、リーマンショックなどの影響を受けて縮小していた環境産業の市場規模が、2年連続して増加したことが分かった。創出している雇用も約227万人となり、約225万人だった前年よりわずかながら増えた。環境産業の付加価値額も試算。11年の名目GDP(国内総生産)の約7・5%に当たる約35兆円との結果を得た。
 固定価格買取制度の導入によって注目度が上昇している再生可能エネルギーの市場規模が1兆7981億円に達することも分かった。発電事業の設備投資や運営段階の資金投入が及ぼす経済波及効果についても試算し、いずれも産業平均以上の高い波及効果があることが確認された。
 再生可能エネルギーの代表格である太陽光発電設備を導入した場合の経済波及効果についても推計。4`hの太陽光発電設備1基当たりの導入コストが226万円だったのに対し、生産誘発効果は約400万円、付加価値誘発効果は約200万円、誘発就業者数は約0・3人だった。
 推計・試算方法の見直しに伴い、東日本大震災からの復旧・復興の進ちょくを知る上でも重要な意味を持つ「除染」と「がれき処理」についても試算した。
 除染については、復興庁が「放射性物質汚染対処特別措置法」を施行するため11年度第3次補正予算から措置した除染に要する費用を計算。11年度以降、この分野の市場規模は2400億〜6200億円に達しているとみている。
 がれき処理(災害廃棄物処理)については、「東日本大震災に係る災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)」に基づく復興庁の予算を集計。11年度第3次補正予算で3860億円が措置されて以降、12年度に3442億円、13年度に1266億円が計上されていることから、11年度と12年度の市場規模は3000億円以上、13年度はやや落ち込むものの1000億円以上に達すると推計している。
 
提供:建通新聞社