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2013/04/15

国土強靭化「事業量など具体的に」 全中建が要望

 公明党の社会インフラ老朽化事故原因等究明プロジェクトチームが10日、入札制度の実態や工事価格の現状、若手入職者の確保・育成などについて、全国中小建設業協会(全中建)と、日本道路建設業協会(道建協)から意見聴取した。全中建は、大型補正などで大幅に増やした公共事業予算を今後、最低10年以上継続して確保することや、指名競争入札の適用拡大の法制化などを要望。国土強靭(きょうじん)化法の制定についても、整備項目、中長期計画と事業量などを具体的に示すことを求めた。
 意見聴取には全中建から松井守夫副会長、小野徹副会長、豊田剛副会長、押川太典専務理事が出席。受注機会の確保やダンピング排除など6項目について要望した。
 中長期にわたる公共事業費の安定確保を要望した後、現在の指名競争入札の指名選定は、総合評価制度に匹敵する内容になっているとし、中小建設業が元請けで受注できる市区町村の工事については、金額の大小に関係なく、指名競争入札を採用することを法制化するよう要望した。
 極端な低価格受注については、歩切などで発注者側が助長している面もあり、民間工事の方が公共工事よりも根が深いと指摘。公正で適正な取引へ改めさせる方法について検討を求めた。
 このほかには、▽予定価格の事前公表廃止▽最低制限価格と低入札価格調査基準価格の引き上げ▽予定価格の上限拘束性の撤廃―などを要望した。
 同日の意見聴取には、日本道路建設業協会から、三好武夫会長ら5人が出席。国土交通省からも、土地・建設産業局の佐々木基局長、大臣官房の日原洋文建設流通政策審議官、深澤淳志技術審議官など、建設産業施策と発注行政の担当幹部らが同席した。
 社会インフラの老朽対策に着目した「防災・減災ニューディール」を掲げる公明党では、建設産業の課題の把握と具体的な支援策も主要論点とする考えで、今回の意見聴取を政策立案に生かす方針。今後も各団体から意見を聞く。

提供:建通新聞社