国土交通省の社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会は11日、高速道路の料金制度や維持更新について、京都府やJR四国などからヒアリングを行った。全国知事会の会長も務める山田啓二京都府知事は、名神高速道路について「新名神高速道路の開通後、通行止めしてリニューアルし、延命化を図るべきだ」と訴え、保全更新の費用は延命期間の料金収入で賄うよう提案した。
山田知事は、高速道路を国土の骨格基盤と位置付け「有料の高速道路は全路線を全料金で運営し、無料の高速道路は国が税金で管理することが原則だ」と主張。高速道路の料金水準については、利用者間で負担を分担することを原則に、償還確実性と社会情勢の変化を踏まえて定期的に見直すよう提言している。
完成後50年を迎える名神高速道路については、部分的な経年劣化が進んでいるとして、新名神高速道路の開通後に大規模更新を行って延命化するよう提案。更新費は延命期間の料金収入で賄うよう求めた。
JR四国では、鉄道利用から自動車利用への転換が進む料金割引の見直しを要請。現状の料金水準を値下げすると、同社の経営安定化や四国の鉄道ネットワークの維持が困難になるなどと訴えた。
提供:建通新聞社