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中央ニュース

2013/03/25

河川管理の在り方で答申 下水道・道路との連携必要

 国土交通省は、22日に開いた「安全を持続的に確保するための今後の河川管理のあり方検討小委員会」に、今後の河川管理の方向性を示す答申案を提示した。2月にまとめた中間報告の内容をベースに「今後の河川管理をめぐるさらに検討すべき課題」を追加したもの。現在の治水安全度や計画規模を上回る洪水に対応するため、河川管理施設の操作と維持管理の在り方をさらに検討することや、集中豪雨に対して下水道や道路などと連携した対策を講じる必要性などを指摘している。
 答申案では、近年発生した新潟・福島豪雨、台風12号・15号、九州豪雨などで生じた水害に対し、具体的な検討に取り組む重要性が高まっていると記載。東日本大震災の津波被害も教訓に、社会的影響に配慮した水害リスクの評価が求められるとした。
 これまで整備された治水施設については、被害軽減に重要な役割を果たしているとしながらも、施設能力を最大限活用するために流域内の河川管理施設の操作・維持管理についてさらに検討する必要があると訴えた。また、都市部の集中豪雨に対する下水道との一体的な対策、洪水による壊滅的な被害を回避するために道路と都市などとの連携が課題になるとした。
 答申案にはこのほか▽河川法令における維持管理基準の制度的位置付け▽河川台帳などのデータベース化▽河川構造物の長寿命化対策の推進▽災害時の応急復旧に対応できる建設業者を確保するための入札契約方式の改善―など、中間報告で示された提言も盛り込まれた。国交省は答申を踏まえた水防法・河川法の改正案を今通常国会に提出する予定だ。

提供:建通新聞社