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中央ニュース

2013/03/21

除染事業の適切な実施と信頼回復が狙い ※環境省

 環境省は18日、都内で除染適正化推進委員会(委員長・細見正明東京農工大学大学院教授)の初会合を開き、除染事業の実施状況、事業者の施工管理体制、情報の共有など適正な除染事業の推進に向けた協議を始めた=写真。手抜き工事の報道を受け本年1月18日に策定された「除染適正化プログラム」に基づき設置され、除染事業の適切な実施と同事業に対する信頼の回復が狙い。
 委員会では、除染適正化プログラムの策定に至る経緯、不適正事案の調査結果、不適正な除染への対応方法などが発表された。このうち、不適正な除染への対応では、事業者の施工責任の徹底、幅広い管理の仕組み構築、環境省の体制強化の3本の柱を立て、指名停止などの厳格処分、抜き打ち検査、第三者に対するモニタリング、不適正除染110番(仮称)の新設などの対応を強化する方向性が説明された。
 また同プログラムを受け改訂した共通仕様書の内容や、不適正除染に関する通報への対応体制についても説明。2013年度から適用することを報告した。
 委員からは、「不適切な処理をさせない仕組みづくりが必要」「(発注機関の)実施責任と(施工者の)結果責任に分けて対応策を講じることが求められる」「関心が高いだけに緊張感が重要」「自治体、住民、事業者が相互にチェックする仕組みがほしい」などの意見が出された。
 今後はおおむね四半期に1度開催し、除染適正化プログラムの実施状況や不適正除染の通報処理状況、また作業員の管理体制や工程管理、施工体制の整備状況について報告を受けることを申し合わせた。
 同委員会の委員は次の通り。(敬称略)
 ▽細見正明(東京農工大学大学院教授)▽嘉門雅史(香川高等専門学校校長・京都大学名誉教授)▽鈴木浩(福島大学名誉教授)▽関口恭三(公認会計士・税理士)▽長谷川哲也(福島県生活環境部長)

提供:建通新聞社