国土交通省は14日に開いた「情報化施工推進会議」(委員長・建山和由立命館大学教授)を開き、2013年度を初年度とする次期・情報化施工推進戦略の内容を大筋で固めた。戦略では、今後3年をめどに一般化を目指す一般化推進技術として「トータルステーション(TS)を用いた出来形管理技術(土工)」など5技術、実用化検討技術として「TSによる出来形管理技術(舗装工)」を位置付ける。また、18年度までに全ての都道府県と政令指定都市の発注工事で、一般化技術を活用する目標も打ち出した。
情報化施工は、施工現場で情報通信技術を活用し、施工品質や生産性の向上、コスト縮減を目指す取り組み。08年度に策定した現行の戦略を改定し、13年度以降の情報化施工の普及拡大に向けた重点目標などを打ち出す。
重点目標では、3年をめどに一般化を目指す一般化推進技術として▽TSを用いた出来形管理技術(土工)▽TS・GNSSを用いた締固め管理技術▽MC(モータグレータ)技術▽MC/MG(ブルドーザ)技術▽MG(バックホウ)技術―の5技術を設定する。TSを用いた出来形管理技術(土工)については、1万立法b未満の土工を含む工事に限って適用する。
実用化検討技術については「TSによる出来形管理技術(舗装工)」を選定。2月に示された戦略の素案に盛り込まれていた「MS(アスファルトフィニッシャ)技術」は選定を見送る。
また、一般化推進技術となった「TSを用いた出来形管理技術(土工)」については、1万立法平方b以上の土工を含む工事に限って一般化技術とし、直轄工事における使用を原則化する。
公共事業費の約7割を持つ地方自治体の発注工事に対しては、一般化技術の導入を促すとともに、活用に際しては仕様書の記載例の提供や監督・検査手法を周知する。一般化推進技術や実用化検討技術の活用を希望する自治体に対しても同様の支援を行う。
提供:建通新聞社