国土交通省は12日、空港の津波早期復旧対策検討委員会の初会合を開いた。東日本大震災の教訓を踏まえてまとめられた津波対策の方針で空港ごとに策定することが求められた災害発生後の早期復旧対策について検討する。委員会が5月にまとめる基本方針に従い、各空港ごとの対策をまとめることになる。
国交省が11年10月にまとめた空港における津波対策の方針では、津波対応の体制を強化するため、人命保護の方策と早期復旧対策の二つの柱を盛り込み、各空港で対策を強化するよう求めた。
人命保護の方策については、昨年12月までに津波が来襲する危険性が高い東京国際空港など7空港で津波避難計画を策定済み。早期復旧対策についても、津波被害を軽減する重要設備がある部屋のドアの水密性向上などの対策は講じているが、各空港の本格的な復旧計画の策定に向け、まず委員会が基本方針をまとめる。
津波対策の方針では、早期復旧対策について▽漂流物除去▽仮設発電設備(移動式)の搬入計画▽アクセス道路の復旧▽排水作業の支援―などの対策を講じるよう求めており、今回の委員会でより具体的な対策の内容を詰める。
提供:建通新聞社