経済産業省の「調達価格等算定委員会」は11日、再生可能エネルギーで発電する電力の2013年度の買取価格に対する意見書をまとめた。太陽光発電は、固定価格買取制度の施行で普及が広がり、市場におけるシステム価格が1割程度下落したことに合わせ、現行の買取価格である1`h当たり42円を住宅用(10`h未満)で38円、非住宅用(10`h以上)で37・8円に引き下げることが妥当だとしている。
再生可能エネルギーの固定価格買取制度では、再生可能エネルギーの普及状況を踏まえ、毎年度、買取価格を改定することになっている。12年度の太陽光発電の買取価格は住宅用・非住宅用のいずれも1`h当たり42円。
委員会では、住宅用の太陽光発電について、設置費用を1`h当たり46万6000円として12年度の買取価格を決めたが、12年10〜12月の最新データで設置費用の平均が42万7000円まで下落していることを確認。国・地方における補助額の変更も踏まえ、13年度の買取価格は1`h当たり38円が妥当だとした。
発電量が10`h以上の非住宅用も、メガソーラーの導入拡大などで設置費用が12年度の32万5000円から28万円まで下落したことを考慮し、買取価格も37・8円にまで引き下げるよう求めている。
一方、固定価格買取制度の対象となるこのほかの電源(風力、地熱、中小水力、バイオマス)については、制度施行後も導入実績が乏しいことから、12年度の買取価格を据え置くべきとしている。
経産省は、委員会の意見書を踏まえて改定後の価格案を決め、パブリックコメントなどの手続きを経た上で年度内に最終決定する。
提供:建通新聞社