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中央ニュース

2013/03/12

河川の事前防災に重点投資 足立水管理・国土保全局長 

 国土交通省の足立敏之水管理・国土保全局長は、建設専門紙の共同インタビューで「地球温暖化の影響などで豪雨災害が増えており、堤防の整備や事前防災の重要性が高まっている」と話し、2012年度補正予算や13年度当初予算案で重点的に対策を講じる方針を示した。
 国交省は昨年7月に発生した九州北部豪雨を受け、全国の直轄河川堤防の延長約9200`を対象に点検。このうち約2200`で対策が必要との結果が出た。足立局長は「まだまだ整備が十分でないところや、流下能力が低いところが多くある。東日本大震災の被害状況、南海トラフ巨大地震と首都直下地震への懸念も踏まえ、津波・耐震・液状化対策を重点的に進めなくてはならない」と話した。
 中央自動車道笹子トンネルの天井板落下事故を受け、河川の老朽化対策に対しても「河川施設の維持管理を充実させることが、結果的に災害時の被害軽減にもつながる」と注力していく施策の方針を強調した。
 老朽化したダムの再生については「既に既存ダムの再生がわが国にとっての課題になっている」との認識を示した上で、「特に洪水調節機能を再生時に高めることができれば、災害時の被害軽減にもつながる」と述べ、ストックの有効活用で機能向上を図る考えを示した。さらに「日本が世界に先駆けて行うダム再生の技術を、アジア諸国など海外にも展開できれば」と語った。

提供:建通新聞社