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2013/03/11

国交省 公共建築関係の標準仕様書改定 天井脱落対策に対応

 国土交通省は、公共建築工事・改修工事・木造工事の標準仕様書を2013年度版に改定した。地球環境への配慮を目的に屋上防水の断熱工法を充実させたほか、天井脱落防止に関する建築基準法の政省令見直しを見据え、軽量鉄骨天井下地工事の適用範囲を明確化した。木造工事については、低層小規模の事務所用途の建築物に関する規定を充実させ、木造が採用しやすい環境を整えた。
 公共建築工事関係の標準仕様書の改定は10年度以来4年ぶりで、4月1日から適用する。国交省の標準仕様書は、国の省庁や独立行政法人に加え、地方自治体の大半も採用している。
 主な改定内容としては、地球環境に配慮するため、断熱性能の高い工法・建材を新たに仕様書に規定した。具体的には、屋上防水関係の▽アスファルト防水露出防水絶縁断熱工法▽改質アスファルトシート防水絶縁断熱工法▽合成高分子系ルーフィングシート防水断熱工法―を追加したほか、樹脂製建具の採用も認める。
 建築基準法など関係法令の見直しにも対応する。東日本大震災での被害を受け、国交省は、吊り天井がある建築物に対する天井脱落対策をまとめ、4月に建築基準法の政省令と告示を見直す。これに合わせ、軽量鉄骨天井下地工事で適用範囲を明確にし、天井材重量が1平方b当たり20`を超える天井、水平でない天井、システム天井を標準仕様書から除外する。
 木造工事については、10年10月に公共建築物木材利用促進法が施行され、公共建築物に木材利用の努力義務が課されたことを受け、標準仕様書の主な対象を住宅から官庁施設に改定、軸組工法の中で小規模低層の事務所に関する記述を充実させた。

提供:建通新聞社