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2013/03/07

土木学会が土木界一体の広報を提言、土木広報アクションプラン(中間報告)で

 土木学会は6日、土木分野の広報活動を効果的なものにするための提言「土木広報アクションプログラム」(中間報告)を発表した。過去の広報事例の反省を踏まえて、ターゲットの明確化や、現場から行政まで土木界の一人一人がそれぞれの立場で広報マインドを持つこと―などを提言。特に、土木界が一体となり総力戦で広報に取り組むことが大切であり、土木界全体の広報戦略を考える司令塔のような組織の必要性を訴えている。今後、中間報告に対する意見などを踏まえて、夏ごろに成案をまとめる。
 アクションプログラムを検討しているのは、社会コミュニケーション委員会の下に設置された小委員会(大石久和委員長)。土木広報論に基づく戦略の不在を反省し、土木を正しく認識してもらうための広報を検討している。
 今回まとめた中間報告では、土木広報の目標として@震災の経験・教訓を効果的に国民に伝えるA社会資本の役割と意味を正確に分かりやすく伝える―など4点を掲げ、全国で個別に行われてきた活動のベクトルを合わせ、その記録を確実に残して再利用できるよう工夫することを呼び掛けている。
 さらに広報を成功させるため、▽明確化したターゲットごとに広報メニューを考える▽一度であきらめず手数を打つ▽目玉のメニューを打ち出す▽情報共有しローカルな試みを全国展開する―など七つの視点を提示。広報戦略は、対象者との関係性に沿って九つに類型化し、対象ごとに33のアクションプランを示した。例えば、世論・輿論対策では、「土木知識に関する対応窓口を設置し、業界に対する中傷・有害情報などに業界が正しく統一された情報発信を行う」などとした。
 また、アクションプランを効果的に、継続して実施していくための体制構築が必要と指摘。共通のマニュアル作成、優良事例の情報共有など、広報活動を支える広報インフラも必要であり、広報の司令塔のような組織の立ち上げについても議論が必要であるとしている。
 中間報告は土木学会の土木広報アクションプラン小委員会のホームページ(http://committees.jsce.or.jp/publicity01/node/13)でダウンロードできる。問い合わせ・意見寄稿は、4月30日まで受け付ける。送付先は、土木広報アクションプラン小委員会事務局 FAX03(5379)0125。

提供:建通新聞社