国土交通省は、建設機械を対象とした燃費基準認定制度を創設する。一定の油圧ショベル、ホイールローダ、ブルドーザについて、それぞれ高水準の燃費基準値を設定し、その達成度合いに応じて2段階で国交省が型式認定する仕組みを想定。認定を受けた建機は、その事実を表示するラベルの貼付が可能となる。直轄工事の総合評価方式で評価項目に位置付けることを含め普及支援措置も検討していく。4月から認定申請の受け付けを始める方針だ。
この制度は、地球温暖化の防止に向けて、燃費効率が高い建機の普及を促進させることが狙い。国交省が20日に開いた「建設施工の地球温暖化対策検討分科会」に制度設計案を示した。
それによると、運用開始時点で対象とする建機は▽標準バケット容量0・25立方b以上1・7立方b未満の油圧ショベル▽エンジン定格出力40`h以上230`h未満のホイールローダ▽定格出力19`h以上300`h未満のブルドーザ―を想定。認定に当たっては、対象建機の燃費をメーカーが自社測定した上で、国交省に申請書を提出。国交省は申請内容の保証体制が整っていることなどを確認し、型式認定を通知するとともに、ホームページで公表する。
認定を受けた建機には、ユーザーや工事監督者が識別しやすいよう、所定のラベル貼付を認める。燃費評価値を測定した以降に製作された機械であっても、品質の均一性を証明できれば、認定後にラベルを貼付できるようにする。
認定の等級は▽三ツ星(燃費基準達成率100%以上)▽二ツ星(燃費基準達成率85%以上)―の2段階を設定。認定開始時期は、D3(出力56〜75`h)、D4(75〜130`h)、D5(130〜560`h)のいずれも4月からとする。
今後、発動発電機、ミニ油圧ショベル、ホイールクレーン、空気圧縮機についても、燃費基準の設定を検討していく。
提供:建通新聞社