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2013/02/13

「履行確実性評価」 予定価格1000万円未満にも 全コン連が国交省に要望

 全国建設コンサルタント業協会連合会(全コン連、斎秀会長)はこのほど、調査・設計等業務の入札・契約制度について国土交通省大臣官房技術調査課、国土技術政策総合研究所と意見交換を行った。全コン連は直轄業務で導入している「履行確実性評価」が低価格入札の防止策として一定の効果を上げていると評価。予定価格1000万円未満の業務にも導入するよう求める一方、調査基準価格の上方修正についても要望した。
 意見交換の主なテーマは低入札対策のほかに▽地域建設コンサルタントの役割▽調達方式▽技術提案・評価▽品質確保▽地域要件の設定―を加えた六つ。
 地域建設コンサルタントの役割は、地域の地形・地質・風土などに精通し、地元住民とのコンセンサスを適確に反映させた地域産業の振興にもつながる計画・設計を行うことだとし、維持管理・災害対応などで地元に密着した細やかな対応ができることなどが強みと強調。現行の各種示方書や、指針・基準類を超える高度な技術への対応力が不足している点を自らの弱みとして挙げた。
 調達方式については、総合評価落札方式、プロポーザル方式ともに現行の実績や技術力評価は地域建設コンサルタントにとっては著しく不利な公正を欠くものになっているなどと指摘。評価の在り方の見直しを求める一方、比較的規模の小さな案件については公募型指名競争入札による発注を行うなど、地元建設コンサルタントの参入機会を確保するよう求めた。
 また、現行の総合評価落札方式とプロポーザル方式が、ともに受注実績の少ない地域建設コンサルタントにとって受注機会を得にくいものになっている現状を説明。直轄業務委託の評価基準を明確化し、技術者評価に照査技術者も加えるなど、技術提案・評価についても見直すよう要望した。
 国交省が2011年度から価格競争と総合評価落札方式で必要に応じて設定することにしている地域要件については、運用の効果が現れていないと断定。その上で、発注案件によっては、地域(道府県内)に本店を置く建設コンサルに受注機会を提供するよう求めた。
 品質確保については、社内レビュー体制の構築の重要性や、受注者の入念な照査の必要性を挙げる一方、発注者自らも業務遂行能力を高めるよう注文。国交省には、地方公共団体に建設コンサルタント登録規定の整備を指導するよう要望した。

提供:建通新聞社