政府は、15日に閣議決定した2012年度補正予算案に、公共事業関係費約2兆4000億円を盛り込んだ。学校の耐震化などの「その他施設費」や、公共事業費の地方負担を軽減する「地域の元気臨時交付金(地域活性化・雇用創出臨時交付金」を加えると、実質的な公共事業費の総額は約4兆7000億円に上る。公共事業の財源には建設国債約5兆5000億円を発行、緊急経済対策として打ち出した事前防災・減災関連のインフラの老朽化対策などに重点的に配分する。
補正予算の総額は13兆1054億円で、基礎年金国庫負担の軽減分などを除く10兆2815億円を緊急経済対策に充てる。財源には、建設国債約5兆5000億円を増発し、公共事業費に充当することになる。
建設国債は▽公共事業関係費約2兆4000億円▽その他施設費(学校耐震化、庁舎整備など)約9000億円▽地域の元気臨時交付金約1兆4000億円―の総額約4兆7000億円の公共事業のほか、日本高速道路保有・債務返済機構などへの出資金約8000億円に充てる。
2012年度の公共事業関係費は、当初予算分の約4兆6000億円に今回の補正予算案に計上された約2兆4000億円を追加し、約7兆円まで増額される。公共事業関係費としては、2008年度時点まで回復することになる。
補正予算案は、1月下旬に開会する予定の通常国会に提出する。
提供:建通新聞社