国土政策や都市・道路関係施策を担当する梶山弘志副国土交通相が就任会見を開き、社会資本の維持管理に関して「東日本大震災の教訓を生かし、社会資本の計画的な点検に基づいて補修・補強を進めたい」との方針を語った。社会資本整備審議会で検討している国土幹線道路ネットワークの整備と料金制度については「適切な維持管理には一定の利用者負担も必要になる」との認識を示した。
梶山副国交相は、老朽化を理由に通行止めとなっている橋梁があることなどを例に、社会資本の維持管理の重要性を強調。この問題について「震災以前から問題意識を持って取り組んできた」と述べた上で、「震災が発生すれば2次災害などにつながる可能性もある。まずは老朽化した社会資本の総点検が必要だ」と語った。
高速道路や直轄国道などの国土幹線道路の維持更新や料金制度については、社会資本整備審議会の国土幹線道路部会が3月までにまとめる答申を踏まえるとしつつ、利用者負担の必要性ついて言及。首都高速道路については「耐震性だけでなく、景観の面でも問題がある」と語り、首都高速道路会社の有識者会議での結論を待ち「国交省と東京都が責任を持って再生に向けた検討を進める」と述べた。
梶山弘志氏(かじやま・ひろし) 日本大学法学部卒。衆院・茨城4区。57才。
提供:建通新聞社