政府の日本経済再生本部は8日に初会合を開き、緊急経済対策の骨子を決定した。骨子では、国土強靭(きょうじん)化の推進、東日本大震災からの復興の加速、民間投資の喚起による成長力強化などを柱に対策を講じる方針を明記。2012年度補正予算に盛り込む公共事業について、入札公告の前倒しなど早期執行に万全を期すとしている。同本部は11日に2回目の会合を開き、緊急経済対策を最終決定する。
骨子では、編成を進めている12年度補正予算案と、13年度予算を「15カ月予算」と位置付け、切れ目ない経済対策を実行する考えを明示。
具体的な対策としては、事前防災のための国土強靭化を目的に老朽化したインフラを再構築するとした。重要インフラの防御体制の確保に加え、学校の耐震化・老朽化対策の推進、大規模災害への対応体制を確保する。震災復興についてはインフラ整備や産業復興、雇用機会の創出など、各分野で対策をスピードアップさせる。
国土強靭化や復興に関する公共事業の早期執行を目指し、入札公告の前倒しのほか、入札手続きの簡素化などの対策を講じるとしている。
国費投入で民間投資を喚起し、成長力の強化にも注力する。省エネや再生可能エネルギー分野の投資に加え、国際競争力強化に貢献するインフラも整備する方針だ。
提供:建通新聞社