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中央ニュース

2012/12/25

建設業の死亡災害2割減目標に 第12次労災防止計画案

 厚生労働省は2013年度からの5年間を対象とする第12次労働災害防止計画案をまとめ、21日に開いた労働政策審議会安全衛生分科会に示した。計画案では、建設業を重点業種に指定し、17年までに労働災害による死亡者数を12年比で20%以上削減する目標を提示。東日本大震災の影響による人材不足などが影響する労働災害の増加を懸念し、建設工事の発注者に施工時の安全衛生を確保するための必要経費を積算するよう広く要請するとした。
 計画案では建設業の労働災害について、長期的には減少傾向にあるが、震災の復旧・復興工事の本格化に伴う全国的な人材不足などで、人材の質の維持や現場管理に支障をきたすことにより、全国的に労働災害の増加が懸念されるとした。
 人材不足などの現状を踏まえた建設業に対する具体的な対策としては、建設工事の発注者に対し、仕様書に安全衛生に関する事項を盛り込むなど、施工時の安全衛生を確保する経費を積算し、関係する請負人に経費が渡るよう、国土交通省と連携して対応するとした。 特に、アスベスト含有建材の解体工事では、必要経費や工期不足が曝露・飛散の妨げになることがないよう、環境省や地方自治体と連携して重点的に対策を講じる。老朽化したインフラの解体や建築物の解体・改修工事の安全対策を検討し、指針を示すとした。
 このほか、墜落・転落災害の防止に向け、墜落時の身体への衝撃が大きい胴ベルトに代わり、一定条件下でハーネス型の安全帯を義務付けるなど、墜落時に衝撃が少ない安全帯の普及を推進するとした。

提供:建通新聞社