国土交通省は、登録基幹技能者の評価・活用の実態を把握するため、所属企業や有資格者に対するアンケート調査を実施する。所属企業の調査対象は約3000社で、登録基幹技能者の処遇や配置効果などを調べる。有資格者(各企業1人)には、資格取得後の待遇の変化や現場での立場、業務内容などを尋ねる。29日付で専門工事業団体に調査票を送付した。
今回の調査は、国交省から業務委託を受けた建設業振興基金の「登録基幹技能者評価・活用委員会」が実施主体となる。登録基幹技能者の配置効果などを明確化することで、発注者や元請けにその活用を促すとともに、国交省の今後の施策に生かしていく狙いがある。
調査に当たっては、10月1日時点で登録基幹技能者データベースに掲載されている企業の中から職種ごとに2割程度の企業を抽出。その総数は2940社に上る。
登録基幹技能者の所属企業に対する調査では▽資格取得後の手当ての支給の有無▽資格取得後の社内外での評価▽登録基幹技能者として評価する能力▽現場への配置先▽現場での配置効果―などを把握する。有資格者への調査では、昇給や資格手当、人事面など資格取得後の評価の有無に加え、登録基幹技能者(統括職長など)として従事した直近の下請け工事での立場や指揮・監督の対象、元請けに対する提案・調整の有無、現場での業務内容などを尋ねる。
回答期限は12月28日までで、2013年1月に開く評価・活用委員会で調査結果を分析する。
提供:建通新聞社