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2012/11/09

中心市街地活性化政策を再構築 有識者会議が初会合

 経済産業省は8日、中心市街地活性化政策の再構築を議論する有識者会議(座長・大西隆東京大学大学院教授)の初会合を開いた。2006年の中心市街地活性化法改正から進めてきた現行政策を検証し、年内に政策全体の見直しと再構築の方向性をまとめる。経産省は初会合で、ハード整備支援における中心市街地全体への波及効果など今後の論点を整理した。
 経産省は、2006年の中心市街地活性化法改正、都市計画法改正、大規模小売店舗立地法の指針改定に基づき、現在の中心市街地活性化政策を進めている。中心市街地活性化法改正では、地方自治体が策定する基本計画の認定制度を創設。これまでに認定を受けた107市を対象にハード・ソフト支援の重点化を図っている。
 ただ、既に基本計画の計画期間が終了した自治体では、基本計画に盛り込まれた目標(居住人口、販売額、通行量)の達成率が28%と低迷。ハード事業に対する戦略補助金の達成率も22%と低かったため、6月に行われた行政事業レビューで同補助金の廃止が決定している。
 こうした指摘を受け、有識者会議では中心市街地の役割や活性化、中心市街地への機能集約などの在り方を整理し、政策全体の見直しと再構築を検討する。8日の初会合には、経産省が再構築に向けての論点として▽中心市街地のエリア設定▽公共公益機能・住機能・雇用創出機能の集約▽中心市街地における商機能の在り方▽大型店の役割▽推進主体の在り方―などを挙げた。
 また、ハード整備に対する支援については、中心市街地全体への波及効果の観点を踏まえた支援の在り方などを議論するよう有識者会議に求めた。

提供:建通新聞社