政府は30日、2013年度予算の概算要求のうち、日本再生戦略に関する特別重点要求・重点要求の予算配分を検討する「予算編成に関する政府・与党会議」の初会合を開き、12月中旬までに最終的な配分額を調整することを決めた。11月上旬から各府省を対象としたヒアリングを実施するほか、国家戦略会議や行政刷新会議での議論も踏まえて配分額を決定する。
13年度予算については、日本再生戦略に適応する施策のうち、グリーン、ライフ、農林漁業の3分野に関係する予算を「特別重点要求」、3分野以外の施策を「重点要求」として各府省が要求できる。各府省が9月に提出した概算要求には、特別重点要求で98事業6932億円、重点要求で181事業1兆3839億円が盛り込まれていた。
政府・与党会議は、この特別重点要求と重点要求の重複排除や予算配分の重点化に取り組む。会議は野田佳彦首相を議長とし、閣僚級と民主党幹部らで構成。実務者会合も設け、予算を優先配分するための選定基準などを作成する。
特別重点要求と重点要求には、国土交通省が「社会資本整備総合交付金」に2135億円、「全国ミッシングリンクの整備」に1466億円、「国際コンテナ戦略港湾の機能強化」に239億円などを盛り込んだほか、農水省も「災害に強い農産漁村地域の構築」に154億円の確保を目指している。要求総額2兆0802億円のうち、公共事業関係費は7283億円に上っている。
提供:建通新聞社