国土交通省は、社会資本の維持管理・更新の実態を把握するため、自治体を対象としたアンケート調査を12月にも実施する方針を固めた。公共施設の管理体制や課題、中長期的な維持管理・更新費の把握状況、適切な維持管理・更新に当たっての施策などを尋ね、今後の政策立案に役立てていく。29日に開いた社会資本メンテナンス戦略小委員会に実施方針を示した。
アンケートの実施に当たっては、少数の自治体から事前ヒアリングを行い、具体的なアンケート項目などを詰めていく。現段階での調査内容は▽公共施設の管理体制と課題▽公共施設の実態把握状況と課題▽中長期的に維持管理・更新に必要となる費用の把握(推計)状況▽公共施設の老朽化が進む中での懸念事項▽適切な維持管理・更新に当たっての施策・取り組み▽維持管理・更新に当たり国に求める事項―などを想定。アンケート後には一部の自治体に追加ヒアリングを行い、実態をより詳細に把握したい考えだ。
社会資本メンテナンス戦略小委員会は、高度成長期に集中整備された社会資本の老朽化が急速に進む中で、今後の維持管理・更新の在り方を探ろうと、社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会の下に設置された。アンケート調査の結果などを踏まえ、全国の社会資本を適切に維持管理・更新する仕組みの検討を進め、2012年度末に中間報告、13年度中に最終報告をまとめる方針だ。
提供:建通新聞社