2013年度の建設投資(名目値)は、前年度に比べ2%増の44兆6000億円となる見通しであることが、建設経済研究所などのまとめで分かった。政府建設投資は、前年度からの繰越額が平年以下となるため減少するものの、消費増税前の駆け込み需要で民間住宅投資が伸びると予測。民間非住宅投資も電力・鉄道・ガスといった土木インフラ系企業の設備投資水準が高く増加する見込みだ。
13年度の政府建設投資は、前年度比2・1%減の17兆7000億円。各府省の13年度予算概算要求で東日本大震災復興特別会計の建設投資額が予測を上回る規模だったため、ことし7月時点の予測から6100億円の上方修正となったものの、12年度の18兆0800億円という見通しは下回った。
民間住宅投資をめぐっては、住宅着工戸数が前年度比5・2%増の92・1万戸と90万戸台を回復すると予測。復興需要の本格化に加え、12年度下半期から13年度上半期にかけて消費増税前の駆け込み需要が生まれるためで、これに比例して投資額は5・1%増の14兆3200億円になるとした。
民間非住宅建設投資のうち建築投資は、建築の平米単価が下げ止まり、着工床面積の回復が続くとみて、5・7%増の7兆7300億円と予測。土木投資は前年度に引き続き土木インフラ系企業の設備投資が活発になると見込み、2・8%増の4兆8500億円に増えるとした。
「建設経済モデルによる建設投資の見通し」は、建設経済研究所と経済調査会が四半期ごとにまとめて公表している。
提供:建通新聞社