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中央ニュース

2012/10/10

全国自治体に民間コンサル派遣 PFI活用促進で

 内閣府は、2013年度から地方自治体に民間コンサルタントなどを派遣し、PFIの事業化を支援する。実施方針の公表以前の事業を対象に支援を希望する地方自治体を募り、内閣府が委託する民間コンサルタント会社を派遣して自治体の職員やノウハウの不足を補う。11年度のPFI法改正で導入された「公共施設等運営権」の活用のほか、自治体の財政負担の縮減や民間の事業機会創出につながる「独立採算型」の導入を促す。
 内閣府は、2012年度から東日本大震災の被災地の復興でPFIが活用されるよう、支援を希望する被災地の自治体などに対するPFIに詳しい民間コンサルタントの派遣事業を開始。復興事業にPFIを導入する意向はあるものの、職員不足などで実施に踏み切ることができない自治体などの支援に乗り出した。 ことし7月に策定された政府の日本再生戦略には、20年までのPFIの事業規模をこれまでの2倍に当たる10兆円以上に拡大する目標が盛り込まれている。内閣府は派遣事業を全国規模に広げることで、自治体のPFI活用を後押ししたい考えだ。内閣府の13年度予算の概算要求には民間コンサルタントへの委託経費などに7億9900万円を計上している。
 内閣府が自治体に特に導入を求めていくのが「公共施設等運営権」の活用だ。公共施設等運営権は、公共施設を運営する権利を独立した財産と位置付け、PFI事業者が運営権を抵当に金融機関から資金調達できる仕組み。11年度のPFI法改正で導入されたが、公共施設等運営権を設定し、PFI事業の実施方針公表まで至ったケースはこれまでのところない。
 また、これまでのPFIを活用実績を見ると、事業者のコストが自治体などから支払われる「サービス購入型」が73%を占め、施設の受益者から利用料金が支払われる「独立採算型」は5%にとどまっている。独立採算型を財政悪化が進む自治体の社会資本の更新などに活用してもらいたい意向もある。

提供:建通新聞社