内閣改造で再任された羽田雄一郎国土交通相は1日の会見で、建設産業の現状について「地域社会を支えてきた産業が疲弊するとともに、今後の担い手不足が懸念される」との認識を示した上で、「地域を支える強い建設産業を構築するために全力を尽くしていきたい」との決意をあらためて表明した。その実現に向けて、建設産業戦略会議が打ち出した提言を具体化していく考えだ。
国土交通行政の役割をめぐっては、「持続可能で活力ある国土を子供たちにどう残していくことができるかが最も重要だ」と指摘。また、「東日本大震災の復旧・復興や原発事故対策にもしっかり取り組んでいきたい。この教訓を生かして、防災・減災に努めることも大きな役割だ」などと話した。
2013年度予算の編成に向けては、「地方で大変厳しい状況にある建設産業など中小企業の活性化が日本経済の立て直しに役立つ」と強調。また、住宅・不動産分野でも「内需主導の経済成長を進めるため、住宅投資を促進して住宅市場を活性化していくことが重要」と述べ、2013年度予算概算要求に盛り込んだゼロ・エネルギー住宅の供給促進のための助成や、防災上重要な建築物に対する耐震改修などへの支援に取り組んでいく姿勢を明確化した。
提供:建通新聞社