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中央ニュース

2012/08/30

社会資本の長寿命化手法などを検討

 国土交通省の「社会資本メンテナンス戦略小委員会」は29日に初会合を開き、今後の社会資本の維持管理・更新の在り方をめぐる議論に着手した。社会資本の実態把握や維持管理・更新費の将来推計を進めた上で、長寿命化によるトータルコストの縮減や民間資金・ノウハウの活用などの可能性を探っていく。2012年度末に中間報告、13年度中に最終報告をまとめる方針だ。
 この小委員会は、高度成長期に集中整備された社会資本の老朽化が急速に進む中で、今後の維持管理・更新の在り方を探ろうと、社会資本整備審議会・交通政策審議会の技術部会の下に設置された。
 初会合では、事務局側が社会資本の維持管理・更新費用の将来推計について基本的な考え方を示した。11年度の国土交通白書には「11年度〜60年度の50年間に必要な更新費が190兆円」となる推計が盛り込まれたが、今回はこれをベースとしながら、社会資本の老朽化の実態やこれまでの維持管理実績を反映させることで、より正確な推計を試みる。
 推計対象は国や自治体に加え、高速道路会社、水資源機構、国際空港会社などが管理する社会資本とし、推計期間は13年度〜62年度の50年間を想定している。
 意見交換の中では、「厚生労働省や文部科学省と連携しながら、国交省所管の社会資本だけでなく、全ての社会資本の実態を把握した上で、対応策を検討していくべき」「社会資本の管理者がどういう責任でどのような維持管理を進めていけばよいか理解できる指針を整理することが必要」「社会資本の維持管理・更新の重要性が国民に理解してもらえるようなメッセージを発信すべき」といった意見が出た。

提供:建通新聞社