トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2012/08/29

事業承継税制の見直し検討 中小企業庁

 中小企業庁は28日、中小企業政策審議会の「ちいさな企業未来部会」に2013年度の中小企業支援策について報告した。税制改正関連で、事業承継税制の適用要件の見直しを検討。13年度予算の概算要求関連では、事業承継を含めて起業・創業を支援する新たな補助制度の創設、全国200カ所への相談窓口の設置なども計画している
 事業承継税制は、先代経営者の親族である後継者が相続・贈与で取得した非上場株式の80%(贈与は100%)を納税猶予する仕組み。ただ、相続・贈与後の5年間は▽雇用の8割以上を維持▽先代経営者の親族が代表者を継続▽先代経営者が役員を退任―などと条件を満たさないと納税猶予を打ち切ることになっており、こうした適用要件の見直しを検討する。
 予算関連では、起業を支援する「ちいさな企業未来補助金」を創設。海外展開を視野に入れた起業・創業、地域需要創出型の起業・創業に加え、先代から引き継いだ資産を活用して新事業に取り組む中小企業の「第二創業」に対しても補助金を交付する。
 100万社以上の中小企業や起業家が交流できるITクラウドを活用した「知識サポート・経営改革プラットフォーム事業」も実施。合わせて、直接相談に応じることができるよう、全国200カ所に地域拠点も整備するとしている。
 13年度の中小企業金融では、創業や事業展開などに取り組む企業を対象とする低利融資制度を創設。日本政策金融公庫が事業計画の策定支援や期中のフォローアップなどを行うことを条件に低金利で融資する。事業拡大や新分野開拓による事業再生を目指す中小企業に対する資本性劣後ローンも拡充する。

提供:建通新聞社