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中央ニュース

2012/08/22

未策定の理由は「財政力不足」

 国土交通省は、橋梁の長寿命化施策に関するアンケート調査結果(速報)をまとめた。橋梁長寿命化修繕計画を策定していない自治体にその理由を尋ねたところ、「財政力不足」「職員不足」を挙げる割合が高かった。国に対しては「社会資本整備総合交付金による財政支援」「講習会・研修会の実施」などの要請が強いことも分かった。
 調査は全国の都道府県・政令市・市区町村を対象に実施。回答数は8月14日時点で82・6%に当たる1478団体(39都道府県、19政令市、1420市区町村)だった。今回は調査結果の中から一部を先行して発表した。
 橋梁長寿命化修繕計画は、橋梁点検などで損傷の度合いを調べ、損傷の修繕方法・時期・費用を明確化することで、予算の平準化やコスト縮減につなげていこうというもの。都道府県管理の橋梁は12年度、市区町村管理の橋梁は14年度から、この計画に位置付けた架け替えや修繕だけが国庫補助の対象となる。
 国交省が同計画の策定状況を調べたところ、7月末時点で都道府・政令市の96%が策定済み、4%が策定中となり、策定率は100%に達した。市区町村は38%が策定済み、35%が策定中、23%が策定予定だったものの、残る4%は策定していなかった。
 未策定の自治体にその理由を尋ねたところ、複数回答で最も多かったのは「財政力不足」の67%。次いで「職員不足」46%、「専門的知見不足」41%、「施策優先度が低い」24%などが続いた。
 自治体が国に求める支援策としては、都道府県・政令市の場合、複数回答で「社会資本整備総合交付金などによる財政支援」が95%で最も多く、「講習会・研修会の実施」71%、「点検・計画策定などの積算基準(歩掛り)の整備」60%などの順となった。市区町村でも同様の傾向を示した。

提供:建通新聞社