中央省庁が2013年度予算概算要求に盛り込む官庁営繕事業費(営繕計画所要経費)の計画総額は、前年度に比べ4%減の2878億円となる見込みであることが国土交通省のまとめで分かった。省庁別では、防衛省の665億円が最も多く、財務省の508億円、法務省の368億円、厚生労働省の226億円などが続いた。
営繕計画所要経費は「13年度各省各庁営繕計画書に関する意見書」に盛り込まれた。「官公庁施設の建設等に関する法律」では、「各省各庁が会計年度ごとに国家機関の建築物の営繕などに関する計画書を、前年度の7月31日までに国土交通省と財務省に送付すること」と規定(1件当たり100万円以下の修繕・模様替えは除外)。その後、国交省が技術的観点からの意見と合理性・統一性のある官庁施設を整備するため、計画書に対する意見書を8月20日までに各省庁に送付することになっている。
意見書では、東日本大震災の教訓を踏まえ、構造体だけでなく建築非構造部材、建築設備も含めた総合的な耐震安全性を確保する必要性を指摘。官庁施設ストックの有効活用や木材利用の推進、環境配慮型プロポーザル方式の採用などによる環境負荷低減への取り組みなども求めた。
提供:建通新聞社