総務省は、各府省が2013年度予算の概算要求に盛り込む地方財政措置に関する申し入れを行った。内閣府に対し、東日本大震災を踏まえた災害対策の見直しに関連し、南海トラフ巨大地震や首都直下地震の減災・防災対策への国の財政措置の拡充を要請したほか、国土交通省と農林水産省には直轄事業負担金制度の廃止などを求めた。
内閣府は、東日本大震災の災害対応を検証し、防災・災害対策、復旧対応などの充実や改善を検討中。総務省は、特例措置の一般制度化など、被災した地方自治体が災害対応に専念できる仕組みの構築を訴えるとともに、南海トラフ巨大地震と首都直下地震への対策について、国が財源確保や立法措置を講じることを申し入れた。
直轄事業負担金の廃止は、国直轄事業の大半を執行する国交省と農水省の2省に要請。地域戦略大綱に基づき、13年度までに負担金を廃止するよう求めている。また、直轄事業の計画・実施・変更に関する地方自治体との事前協議の充実も合わせて要請した。
このほか、厚生労働省が09年度に設置した「社会福祉施設等耐震化等臨時特例基金」について、地方における事業の進捗が大幅に遅れている現状を踏まえ、12年度末以降に設置期限を延長することも要求した。
提供:建通新聞社