国土交通省は、住友林業(千代田区)が施行中の木造住宅(準耐火建築物)が大臣認定仕様とは異なる仕様で施工され、建築基準法に違反していることが判明したと発表した。同社から同様の疑いがある物件がこの他に3524件あるとの報告を受けているという。
違反が認められたのは東京都内で施工中の木造住宅で、間仕切り壁の石膏ボードの留め付け方法などが大臣認定仕様に適合していなかった。このため国交省は特定行政庁を通じて、是正措置(改修など必要な対策を講じることや、施工された仕様の性能を確認することを想定)を講じるよう指示した。
住友林業の報告によると、同様の疑いがある木造住宅はこの他に3524件あるという。都道府県別の内訳は、東京都が2036件で最も多く、神奈川県408件、大阪府325件、兵庫県138件、愛知県133件と続く。青森・岩手・秋田・島根・佐賀・宮崎・沖縄の7県を除く40都道府県で施工されている。
国交省はこれらの案件についても、特定行政庁で違反が確認されれば早急に是正措置を講じるよう指示する。また、同社に対して、相談窓口の設置を指示したほか、ほかに建築基準法違反がないか徹底した調査を求めた上で、再発防止策の提出を求めていく。
提供:建通新聞社