国土交通省は、直轄事業の設計業務でCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)のモデル事業を10月以降に開始する。各地方整備局で1件程度を抽出し、現行のICT技術をフル活用した「先導モデル」と、現行業務の効率化とCIMの普及を目指した「一般モデル」の合計10件程度を試行する。先導モデルは、橋梁など大規模構造物の設計業務を対象に2件程度を選定する。
モデル事業を実施する設計業務は、設計・積算・施工までの一連の事業であることを条件に、積算や施工段階の検証も可能となるよう、設計完了後、早期に施工が見込まれる業務を選ぶ。また、業務内容を幅広く検証するため、土工、構造物、舗装など多くの工種を含む業務を対象とする。発注済みの業務を採用する可能性もあるとしている。
モデル事業では、CIMモデル(形状)を作成した上で▽属性情報の付与▽数量の自動算出▽CIMモデルによる設計協議(フロントローディング)▽情報化施工データの作成―などを試行し、各項目ごとに実効性や有用性を検証する。
各モデル事業の内容は、2013年1月に開くCIM制度検討会の3回目の会合に報告する。
提供:建通新聞社