国土交通省は、3次元オブジェクトを活用した建設生産システムの構築に向けて「BIM・CIM導入検討会」(仮称)を新設する。8月10日に初会合を開き、建築・土木の両分野でBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)を導入していくための技術的課題を検証し、基準類の見直しにつなげていく。
BIM・CIMは、コンピューター上に作成した3次元モデルの構造物に部材の数量やコストなどの属性情報を盛り込むことで、建設生産システム全体を効率化しようというもの。建築分野のBIMは民間を中心に活用が進んでいるが、土木分野のCIMは実用化の動きが出始めた段階だ。
新設の検討会では、主に直轄でBIM・CIMを導入する場合の技術的な課題やその解消策を探る。CIMをめぐっては、国交省が2012年度下半期に関係する情報を全て組み込んだ「先導的モデル事業」と、建設生産システムの効率化に役立つ「一般モデル事業」の2種類のモデルプロジェクトを試行する見込み。これらプロジェクトの試行を通じて運用上の課題や効果を洗い出す役割も担う。
検討会の構成員は、▽国交省(本省、地方整備局)▽土木研究所▽国土地理院▽国土技術政策総合研究所▽土木学会▽日本建築学会▽日本建設業連合会▽全国建設業協会▽建設コンサルタンツ協会▽全国測量設計業協会連合会▽全国地質調査業協会連合会―を予定している。
提供:建通新聞社