消費税率引き上げによって、建設業者の69・6%が業績に悪影響を受けると考えており、産業全体の67・1%を上回っていることが、帝国データバンク(TDB)の調べで分かった。建設業からは、「単に値引きの対象となるだけなので、利益がさらに圧迫される」「建物は高額なので、税も高額となり負担が大きい」といった指摘が上がった。
今国会で審議中の消費税率引き上げ法案が成立すると、消費税率は2014年4月から8%、15年10月から10%に引き上げられる。これを踏まえTDBは全国の企業2万3099社を対象に消費税率引き上げに対する意識調査を実施。1万0637社(回答率46%)から回答を得た。
建設業に消費税率引き上げによる業績への影響を尋ねたところ、「かなり悪影響」が14・5%、「悪影響」が55・1%と約7割が悪い影響を懸念していた。影響のある理由については複数回答で、「税負担の上昇」が55・8%と最も多く、「販売価格に転嫁できない」42・2%、「駆け込み需要後の反動減が大きい」41・8%などと続いた。
税率引き上げ分の販売価格への転嫁をめぐっては、建設業の34・8%が「一部しか転嫁できない」と考えていた。
提供:建通新聞社