国土交通省は、地域維持型契約方式の導入状況をまとめた。都道府県・政令市のうち、本年5月1日時点で地域維持型JVの運用基準を設けていたのは、青森・秋田・長野の3県。地域維持事業の包括契約を実施していたのは、宮城・三重・愛媛など計14道府県・1政令市だった。
地域維持型契約方式は、災害対応や除雪、インフラの維持管理といった地域維持事業を円滑に実施するための仕組み。複数の工種や工区を組み合わせた包括発注や、複数年にわたり事業を任せる複数年契約を活用することを想定している。また、国交省の中央建設業審議会は2011年11月、地域に精通した建設業で構成する地域維持型JV制度も設けた。
国交省がこれらの導入状況を調べたところ、地域維持型JVの運用基準を策定している自治体は、青森・秋田・長野の3県にとどまった。いずれも地域維持型JVを参加資格要件とした入札を既に実施しているという。
また、包括契約については、北海道・青森・宮城・秋田・栃木・群馬・長野・三重・京都・鳥取・島根・山口・愛媛・大分の計14道府県と札幌市が実施済みだった。
都道府県を対象に低入札調査基準価格・最低制限価格の見直し状況も調べた。それによると、5月1日時点で低入札調査基準価格を国の基準(2011年中央公契連モデル)以上の水準に設定していたのは、44団体で、11年7月時点の25団体から大幅に増えた。最低制限価格は38団体が国の基準以上の水準に設定。こちらも11年7月時点と比べると16団体の増加となった。
提供:建通新聞社