文部科学省は1日、木造校舎の構造設計標準の在り方に関する検討会を開き、木造校舎の構造設計標準(JIS A 3301)の見直しに向けた対応方針素案を提示した。素案では、見直し後のJIS規格を活用しやすくするため、設計事例や応用例、構造計算などを解説する技術的資料を作成する方針を示している。
公共建築物木材利用促進法の施行などを背景に、1983年以降、大幅に改正されていない木造校舎のJIS規格を見直す。ただ、JIS規格を見直しても大規模な木造建築物の経験がある設計者がいないことや、計画・設計の段階でJIS規格だけでは解決できない課題があることも予想される。
このため、技術的資料を作成して見直し後のJIS規格の内容を補う。技術的資料には、JIS規格の応用例や構造計算の方法などを盛り込む。JIS規格や応用例では網羅しきれない多様な計画・構造やメンテナンスに関する留意点なども記述する。
検討会では、2013年2月までJIS規格見直しや技術的資料の内容を検討し、報告書としてまとめる予定。
提供:建通新聞社