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2012/07/25

佐々木土地・建設産業局長「8月から方策2012を具体化」

 国土交通省の佐々木基土地・建設産業局長は24日、国交省建設専門紙記者会と懇談し、建設産業施策の方向性について「建設産業は大きな転換点に来ている。そうした中で今後も国のインフラを支えてもらうため、持続的・安定的な体制にしていくことは緊急の課題」との認識を示した。その上で、公共調達に関する基本理念の明確化や専門工事業評価制度の構築など「建設産業の再生と発展のための方策2012」(方策2012)の提言を具体化するための検討を8月から始める考えを明らかにした。
 建設産業の在り方について佐々木局長は、「発注者の安ければいいという考え方がダンピング受注を生み、建設労働者の不足につながっている。それを打破していかなくてはならない。特に公共発注者には相当の責任がある。原点に立ち返り、受発注者が一体となってものづくりに取り組んでいくべきだ」と強調。さらに「いいものを造るには、それなりのコストを要するとの認識を持つことが重要。欠くことができないコストと競争して切り下げていいコストはしゅん別する必要がある」と述べた。
 方策2012で打ち出した日本型CM方式の確立をめぐっては、「発注側の人材不足を補うことに加え、コストの透明性向上や適正な施工者選定といったさまざまな要素を含んでいる。当面は被災地で試行しながら、成果を検証していく」と話した。その上で、「CMだけでなくさまざまな契約方式を試みてもいいのではないか。総価契約一式請負方式以外で、品質が確保され建設産業の健全性が担保できる手法を試行錯誤していくことが求められる」と指摘した。

提供:建通新聞社